<定年制>と注意すべきポイント

【 定義 】

定年制とは、ある一定の年齢に達したことを理由として、労働者の雇用契約が終了(定年退職)/労働者を解雇(定年解雇)する制度。

 

とある就業規則作成の本に、次のような記述がありました。

定年年齢は、60歳と定められています。

実は、本全体の趣旨や、その後の内容から、なんとな~くフォローしてある感じなのですが、上記記述だけでは誤解を招きやすいし、ひょっとしたらリスクも生じるかも知れません。

高年齢者雇用安定法第八条では、次のようになってます。

(定年を定める場合の年齢)

第八条 事業主がその雇用する労働者の定年(以下単に「定年」という。)の定めをする場合には、当該定年は、六十歳を下回ることができない。ただし、当該事業主が雇用する労働者のうち、高年齢者が従事することが困難であると認められる業務として厚生労働省令で定める業務に従事している労働者については、この限りでない。

上記の通り、

  1. 定年は定めなくても良く、また、60歳と決まっているワケでもありません(“定める場合”下限だけが決まっている)。
  2. したがって、定年の定めに関してナニも規定がない場合、文字通り「定年の定めがない」と解釈されて、年齢を事由とする退職(解雇)が出来なくなる可能性があります。

というコトになるかもしれません(定年は労働基準法第89条3の退職に関する事項にあたると考えると、就業規則に必ず定めなければならない事項です)。

ざっくりとカンタンに図にまとめてみます。

 

定年制について

注:(ア)について、たとえば55歳~65歳の選択定年制を設定することは可(ただし、要件有り)。

(イ)について、平成22年4月1日~平成25年3月31日までは64歳まで(附則4条 1項)。

 

ところで、定義のところにも書きましたが、定年制には“定年退職制”と“定年解雇制”があり、離職の際の手続きが違います

定年退職制なのか定年解雇制なのかの判断は、実態できめられるのですが、就業規則の文言が判断に影響する場合があるので、注意が必要です。

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